福祉トピックス (2000年)

2000年5月

「9割以上が身体の疲れを訴え」(疲労いっぱいの福祉労働者)

 男女・年齢を問わず疲労状態にあることが福祉保育労の2000年春闘アンケートで判明。また、雇用不安も35%。70%の人が生活の苦しさを訴える中で、サービス残業をこなす一方で、衣食住やレジャー・娯楽を節約する暮らしぶりが浮き上がっています。

2000年6月

「子どもの人口1858万人」(13年連続で最低記録更新)

 総務庁は5月4日、2000年4月1日現在の15才未満の子どもの数を発表しました。子どもの数は前年度比で30万人減の1858万人となり、13年連続で最低記録を更新しています。また人口に占める子どもの割合も14.7%と戦後最低となっています。

2000年6月

「公共事業を削って福祉拡充を」

 国と全国の自治体の債務総額は645兆円にまで膨らんでいます。債務が膨らんだ最大の原因は、ゼネコンや大企業の求める大型開発公共事業をすすめたことにあります。バブル経済が崩壊した90年代以降、その傾向はいっそう顕著になっています。

公共事業に対する社会保障の割合
日 本0.4倍
ドイツ3倍
アメリカ4倍

2000年7月

「児童虐待防止法成立」

 児童相談所に寄せられた相談件数が年々急増し、深刻化する中で、6月「児童虐待の防止に関する法律」が超党派の議員立法で成立しました。98年6月には、国連子どもの権利委員会も日本政府の対策の不充分性を指摘し、適切な対策をとるよう勧告をしていました。

2000年8月

「訪問介護に企業37.8%進出」

 介護保険がスタートした4月1日までに指定された居宅介護事業所数などが公表されました。進出が著しい営利企業では、居宅介護支援事業者が全体の22%で4616か所。サービス別にしめる割合では福祉用具貸与が86%、訪問看護が60%、か所数が一番多い訪問介護では37.8%、訪問入浴が28.5%などとなっています。

設置主体別居宅サービス事業所(か所数)

設置主体区分 訪問介護 通所介護
社協以外の社会福祉法人 2,560 4,758
社会福祉協議会

2,278

1,227

医療法人 1,177 193
営利法人 4,507 244
地方自治体 289 832
生協、NPO、その他 1,105 256
(合計か所数) 11,916 7,510

2000年9月

「施設職員が1年で5.4万人増」

 施設職員は98年10月時点で88.1万人(前年伸び率6.6%)と急増しています(厚生省ホームヘルパーを除く)。85年と比べると1.6倍に、なかでも老人福祉施設が3倍、知的障害者施設は2倍、身障者施設の1.8倍など成人施設数の増加と比例して職員が増えているのが特徴です。

主な施設別の従事者数の推移(人)

  1985年 1997年 1998年 対97年増
総数

548,031

827,189

881,861

54,672

老人福祉施設

88,543

246,918

274,473

27,555

身体障害者施設

18,947

31,845

34,195

2,350

児童福祉施設

76,451

79,719

82,349

2,630

保育所

302,255

364,854

380,741

15,887

知的障害者施設

32,267

61,901

66,343

4,442

2000年10月

「『生活が苦しい』が過去最高に」

 2000年7月に公表された国民生活基礎調査によると、「生活意識」は「苦しい」が52.5%と過去最高の水準に達しました。世帯主の年齢階級別にみると40〜49歳が58.7%でもっとも多く、また「大変苦しい」が増加傾向となるなど、国民生活の危機がくっきりと浮かび上がっています。

2000年11月

「小規模通所授産施設に運営費1100万補助へ」

 来年度概算要求で10人以上の新たに認可をうけた障害者小規模作業所に対し、人件費などの運営費と施設の建築や改修のための施設設備費、機械、備品の購入にあてる設備整備費を補助する方針を決定しました。来年度は120ヵ所が予定され、厚生省が検討中の設備や職員配置と5年以上の実績などを満たす施設を対象にします。
 これ以外の施設の補助は従来どおり110万円にすえおきです。

小規模通所授産施設への助成(2001年度概算要求の内容)

項 目 金 額
運営費 1ヵ所あたり年1100万円
施設整備費 1ヵ所あたり年2400万円が上限
設備整備費 1ヵ所あたり年800万円が上限

2000年12月

「保育所の定員弾力化がすすむ」

 99年度から年度当初10%に、途中入所を加えて定員の25%まで拡大されました。99年10月現在、定員弾力化の実施数は9597で保育所総数の43.1%。都市部を中心にした増改築なしの「詰め込み保育」は、最低基準違反の深刻な実態を浮き彫りにしています。「待機児解消は」、新増設などの根本対策が必要です。


Last modified: Thu Oct 25 14:43:38 JST 2001