「たたかって要求してこそ組合」を合言葉に

2003年1・2月合併号

 社会保障の総改悪と庶民増税で四兆円を超える大負担増をおしつけ、「不良債権処理の加速」で中小企業をつぶし、日本経済を根底から破壊しながらも、ブッシュ大統領には、「イラク攻撃するな!」の一言もいえない小泉内閣。リストラと賃下げであくなき利潤を追求し労働者を路頭に迷わす財界…、我慢ももはや限界です。
 労働者の深刻な状態悪化は、怒りと要求を広げています。03春闘では、その怒りや要求を掘り起こし、一人、一人の組合員が自らの要求で参加・結集する「要求持ち寄り参加型」春闘を組織することが大切です。
 民間福祉職場では、福祉制度の改悪や規制改革等で賃金や職員配置などの諸基準が形骸化し、経営の「営利主義」的傾向が強まるもとで、矛盾や不安、不満が噴出しています。また、マイナス人勧や支援費制度の実施によって昨年以上に賃下げや労働条件の改悪などの逆提案が出されてくることが予測されます。「福祉労働者が生き生きと働いてこそ、利用者の権利を保障する福祉サービスを提供できる」ことを、一歩も引かずに主張し、経営者との共通認識にしていくことが今ほど重要になっている時はありません。閉塞感が広がっているからこそ、職場で、地域で多様な話し合いの場をつくり、生活と仕事、政治を大いに語り、「これだけは実現しよう」という要求づくりを重視すること、そして「一致する要求で団結し、その実現のために行動する」という労働組合の原点にたった運動を職場でも、地域でも、地方や全国でも徹底して追求し、具体的な諸行動への全組合員の参加をめざす春闘をつくりあげたいと思います。

 @要求もちより「参加型」春闘を粘り強く追求し、A生活防衛と福祉制度改善を迫る総結集・総共同のとりくみを発展させ、B要求と運動を確実に組織拡大に結びつけ、C要求実現と福祉拡充の立場から統一地方選挙をたたかい、Dイラク攻撃も有事法制も阻止して平和を守る、「したたかで元気な」03春闘を全国で展開しよう。

思いっきり秋のたたかいを展開しましょう

2002年10・11月合併号

 高齢者医療費の負担増に続き、四月から健康保険本人の窓口負担が二割から三割に。その上、介護保険料、雇用保険料も引き上げられようとしています。負担ばかりが重くのしかかり、怒りでモヤモヤしていませんか。十月に出された「構造改革特区推進のためのプログラム」では、@特養ホームへの公設民営方式やPFI方式による株式会社参入の容認、A児童養護施設の調理員派遣の容認、B障害児施設の調理員派遣の容認など、さらなる規制緩和を打ち出しています。
 福祉要求署名、社会保障署名、働くルール署名、有事法制反対署名、0三春闘要求アンケートなど、秋季年末闘争の資材も揃いました。
保育所の父母や利用者の家族、地域住民に署名を広げ、生活実態や福祉要求の「対話」をしながら、「雇用・くらし・いのちを守れ!イラク攻撃・有事法制を許すな!」の声や願いを組織しましょう。
 また、「年内に五百人の純増を達成する」ために、すべての地本・支部・分会で一割増の拡大目標を掲げ、拡大対象職場と対象者の名前を挙げ、「私たちと一緒に職場の状況を改善しませんか」の対話を広げましょう。昨年一年間で新たに二十七分会を結成し、二百名の純増を達成した経験を確信に、全組合員の参加で組織拡大月間(十一月一日〜十二月末迄)を成功させましょう。「労働強化で身体がしんどい」「忙しすぎてみんなで話をする時間もとれない」など、など、職場はいっそうたいへんな状況になっています。だからこそ、生活や労働実態を出し合って原因を明らかにし、思い切って活動に足を踏み出すことが必要なのではないでしょうか。活力のある運動をみんなで作り出そうではありませんか。

多くの組合員の参加で国際シンポの成功を

2002年9月号

 11月に福祉保育労としてはじめての試みである「社会福祉の公共性と福祉労働の専門性、地位に関する国際シンポジウム」が京都で開催されます。組合員の中には、「何だか難しそうなテーマで、今後の運動の力になるのかしら…」と思っている人もいませんか。「自分たちの足元も見えないなかで、遠いところの話かな?」とか、「外国の代表がどの程度現場に近い話をしてくれるのだろうか」などの組合員の声も聞こえてきます。年齢や経験年数、立場によって問題意識も興味も違うのは当然です。でも、「ゆとりのない労働実態を改善し、利用者にもっとよい処遇を提供したい」という思いは共通ではないでしょうか。
 政府は、労働者・国民の切実な介護や医療・年金、保育などの社会保障・社会福祉の拡充要求に対し、「企業」やNPOの参入で対応しようと福祉制度「改革」や規制「緩和」を行い、福祉の「市場化」をすすめています。企業や社会福祉法人が競争することによって「サービスの質が向上する」と宣伝していますが、そのことが「まやかし」であることは福祉労働者が日々実感していることです。利用者の生活と権利を保障する福祉サービスを提供するためにも、福祉労働者の賃金・労働時間・職員配置と雇用にかかわる「社会的な基準」づくりと適切な規制をかける運動が求められています。アメリカやニュージーランドの労働者のたたかいから学び、それらの運動に活かしていきたいと思っています。国際シンポに参加し、「広い視点から日本の福祉」を考えてみませんか。新たな発見や勇気をもらい、ものごとをみる目が変わるかもしれません。日々の忙しさからちょっと離れて、世界に目を向けてみましょう。

引き続き運動を強め、有事法制の息の根を止めよう

2002年8月号

 7月31日に通常国会(192日間)が閉会しました。政府・与党は、悪法を強行するために42日間も会期を延長しました。しかし、郵政関連法案と医療改悪法案は強行成立されたものの、国民的運動で世論の流れを変え、有事法案と個人情報保護法案を成立断念に追い込んだのです。
 2700万筆(国民の5人に1人)以上の反対署名と法案撤回・見直しを求める650以上もの自治体の意見書を無視し、議会制民主主義を踏みにじる異常な国会運営で医療改悪法案は強行成立されましたが、自民党の有力支持団体の日本医師会などが抗議声明をあげ、支持の見直しを示唆するなど、"傷"を負っての成立です。
 「医療改悪反対、有事法制は許さない」と2月5日に開始された国会前座り込みは18次にわたりました。福祉保育労も職場で、地域で、学習会、宣伝署名運動、集会やデモへの参加、抗議や要請FAXなどのとりくみを展開し、有事法制を阻止するために奮闘してきました。福祉保育労が事務局団体として運動推進の中心的役割を果たした「有事法制に反対する社会福祉関係者共同アピール」運動は、極めて短期間のとりくみにもかかわらず、大きな成功を納めました。
 政府・与党は、民主党などの一部野党を「修正」協議に引き込むことを視野に入れた法案「修正」の検討を指示するなど、夏休みを返上して法案化作業の準備をすすめ、秋の臨時国会で成立させようと執念を燃やしています。有事法制の息の根を止めるうえで秋の臨時国会がたたかいの正念場になります。有事三法案の通常国会での強行成立を断念させたこの間の運動の広がりに確信をもち、引き続き、息の根を止めるためにたたかいを強めましょう。

現場から賃金・職員配置基準づくりの運動を

2002年6・7月号

 来年4月から実施される支援費制度の準備や、来年4月の「介護報酬改定」に向けての審議がすすめられています。4月に明らかにされた支援費制度の事業者・施設指定基準(案)では職員配置基準を常勤換算方法で定めていますが、これは介護保険と同様に実質的に配置基準そのものがなくなることを意味します。4月に発表された介護保険制度実施後2年目の「介護事業経営概況調査結果」では、特養ホームにおける人件費比率が平均54%強(措置制度下の人件費比率は7割前後)です。その主要な要因が、職員の非常勤化や給食業務等の外部委託、賃金の引下げなどによることは明らかです。最近財務省が、国の定める保育所運営費の引下げを目的に実施した予算執行調査の結果を発表しました。その内容は「公立保育所の運営費は国基準の2.5倍、社会福祉法人経営の保育所は1.8倍に達しており、その最大の要因は特に公立保育所の人件費が高いことにある、保育所運営費の効率化のためには人件費の抑制と公設民営、株式会社の参入促進が重要、そのための規制改革等を推進することが重要」というものです。今春闘でも賃金体系の見直しや能力給の導入、一時金の削減等の逆提案が多くの職場で出されています。施設の人件費比率が低下すれば、そのことを理由に国の補助金を削減することは明らかです。福祉職俸給表の賃金水準を保障させるとりくみ、現行の職員配置基準を守り常勤換算方法を導入させないとりくみを職場から強めていくことが、さらなる規制「改革」に歯止めをかけることにつながります。職場実態を具体的な要求にし、直面している支援費制度案の改善、介護報酬引き上げのたたかいを起こしていきましょう。

自分たちの言葉で、急いで運動を広げましょう

2002年5月号

 昨年の8月13日に靖国神社を参拝し、内外の厳しい批判を受けた小泉首相が、4月21日の朝、突然靖国神社を参拝しました。靖国神社は、戦前、「天皇のために戦死した」人々を神としてまつり、侵略戦争を遂行する精神的支えとなった宗教的軍事施設であり、戦後も、東条英機ら戦争犯罪人をまつるなど、侵略戦争を正しい戦争とする立場を変えていません。
 翌日の新聞に、「今日の日本の平和と繁栄は、戦争によって尊い命を犠牲にした方々の(犠牲の)上に成り立っている。政治家として一番大事なことは、この平和と繁栄を維持、発展させることと、二度と戦争を起こさないことだ。そういう意味を込めて参拝した。」との小泉首相の発言が報道されていました。
 本当にそう思っているのであれば、なぜ日本を「戦争のできない国」から「戦争のできる国」につくり変える「有事法制三法案」を国会に提出し、しゃにむに通そうとするのでしょうか。
 朝日新聞に、銀座で10人に「有事法制について」聞いたところ、「絶対許せない。あんな法律」と答えたのは70代男性のみ。「さあ聞いたことない。全然」(23歳・男性)「何のこと?さあ」(25歳・女性)「分からない。パス」(30歳・男性)の記事が掲載されていました。
 東京・御茶ノ水駅頭での宣伝・署名行動では、署名をしてくれたのは十数人でした。国民の多くは、まだ、まだ、有事法制の内容を知らされていません。「平和こそ最大の福祉」です。
 "いのち"と日々向き合っている私たちこそが、急いで運動を広げましょう。廃案はもちろんのこと、「平和」を目のかたきにしている小泉内閣を倒そうではありませんか。

あらたな気持ちで福祉の明日を築く運動を

2002年4月号

 たくさんの夢や希望、期待を抱いて福祉職場に入職されたみなさん、就職おめでとうございます。また、組合員のみなさんもあらたな気持ちで新年度のスタートをきられたことと思います。4月の現場は猫の手も借りたいほど忙しい毎日だと思います。
 ところで政府は3月29日の閣議で「規制改革推進三カ年計画」(2001〜03年度)の改定(964項目)を決めました。昨年12月に出された総合規制改革会議の「第一次答申」を踏まえ、社会福祉法人をふくめた多様な供給主体間での競争を促していくための規制緩和(条件づくり)をさらにすすめようとしています。
 一連の福祉「改革」で、「賃金は上がらないし、人も減らされ、ないないづくし、ふえるのはサービス残業とストレスばかり」という現場実態ではないでしょうか。私たち福祉労働者は、国・自治体の福祉「改革」に対置した要求運動を職場・地域からもっと強力に「雑草」のように根を張って、粘り強く続けようではありませんか。
 新年度にあたり、あらためて「たたかって元気、要求してこそ組合」を本気で追求していきたいと思っています。
 この間、中央本部には「福祉保育労に加入したいので詳しいことを知りたい」というメールや「突然解雇をいいわたされた」などの深刻な労働相談が寄せられています。福祉保育労の姿を多くの未組織のなかまに知らせることが重要になっています。
 新入職員のみなさん。職場や福祉の現状を変えるために、あなたもぜひ福祉保育労のなかまに加わってください。そして組合員一人、ひとりが職場を変え、福祉の明日を築く運動の主体者になるため、この春、新しい自分に挑戦してみませんか。

4・12国民総行動にすべての分会、組合員の参加を

2002年3月号

 鈴木宗男衆議院議員(自民党)の介入・圧力に屈した外務省のNGO排除問題、しかもその正しい処理をした田中前外相を更迭した小泉首相。「北方四島支援事業」への入札介入をはじめとする鈴木疑惑、外務省の関連団体が本来支払う必要のない消費税分一千九百八十五万円を含めた請負代金を国後島「友好の家」の工事を受注したJV(共同企業体)に支払っていた問題など、私たちには想像もできない汚濁にまみれた政治の世界。
 その汚れた手で次々と出してくる国民犠牲の悪政の数々。私たちに直接影響する健保本人三割負担や政管健保保険料の引き上げなどの「医療大改悪」、税金投入をテコに中小企業を倒産に追い込む不良債権最終処理を強引にすすめ不況をさらに深刻化させる「デフレ対策」、アメリカが仕掛けた戦争に日本国民を強制的に動員させるための有事法制化策動。労働者は雇用と失業の不安と苦しみにさらされ、中小企業・中小業者は不況にあえぎ、お金のない人たちは病院にもかかれずに命を削っています。
 小泉「構造改革」がもたらす耐え難い国民への"激痛"は、小泉内閣を支持してきた人々の小泉離れを促し、国民の怒りを総結集するような運動を組織することができるならば小泉政権を揺るがすこともできる状況ではないでしょうか。私たち福祉労働者の"怒り"と"要求"を束ね、「医療改悪反対、雇用、暮らし、いのちを守る4・12国民総行動」に"爆発"させましょう。福祉保育労の全ての分会で、組合員が参加できる行動を具体化し、利用者や父母にも呼びかけ、「元気があり、楽しく、目に見える」行動を具体化し、立ち上がりましょう。

政府予算案の抜本的な組みかえを

2002年2月号

 昨年の十二月二十四日に閣議決定された二00ニ年度政府予算案が開会中の通常国会で審議されます。一般会計は総額八十一兆二千三百億円(今年度当初比一.七%減)、このうち政策的経費である一般歳出は、四十七兆五千四百七十二億円(同二.三%減)です。政府予算案の内容は、以下に見るように国民のくらしと経済をさらに悪化させるものです。
 公共投資関係費は九兆二千五百二十五億円(同十.七%減)で一兆千百五十一億円削減していますが、一月二十九日に与党三党が単独で強行採決した今年度の第二次補正予算で二.五兆円を前倒し確保し、削減どころか増額。「聖域」扱いの軍事費は四兆九千五百六十億円(前年度比七億円増)と過去最大を確保、大銀行支援の七十兆円枠も維持しています。一方、国民生活に直結する予算はどうでしょうか。社会保障関係費は、十八兆一千百十六億円(同三.五%増)ですが、高齢者人口の増加などに伴って必要な予算の伸びを二千八百億円カット。予算削減の影響が一番大きい医療分野では、七十歳以上の外来・入院とも自己負担限度額の大幅引き上げ(十月実施)や高額療養費の自己負担限度額の引き上げ(十月実施)などを盛り込んだ「医療制度改革」を打ち出し、母子家庭に支給されている児童扶養手当を二億円減額。文教予算も国立大授業料の大幅値上げ(二00三年度実施)や無利子奨学金の貸与枠を削減(一万六千人分)し、前年度費百二十四億円(0.二%)減の五兆五千二百二十四億円。雇用対策施策の中心はリストラ促進のための雇用流動化策で失業対策費も貧弱。不況で倒産に追い込まれている中小企業対策費も九十八億円削減し一般会計に占める比率はたったの0.二三%(千八百六十一億円)。反国民的な予算を雇用、暮らし、いのち、を優先する予算に組みかえる国民的な運動を広げる以外ありません。

新春を迎え、決意新たに

2002年1月号

 組合員のみなさん、新年あけましておめでとうございます。新しい年にどんな夢や希望、願い、決意をされたでしょうか。アフガンの子どもたちの命が脅かされることのない日が1日でも早く来るように、テロも報復戦争もない世の中にしたい、今年も健康で働けるように、施設に入所しているお年寄りや障害者の生活を豊かにしたい、子どもたちが健やかに育つように条件をよくしたい、子どもが受験に合格するように、田舎の年老いた親が寝たきりにならないように、争議を早く解決し職場にもどりたい、絶対組合員を増やす、これ以上の賃金や労働条件の引き下げはさせない、小泉内閣を倒して国民本位の政府にしたい、など様々でしょうね。
 来春卒業予定の高校生の就職内定率が10月末時点で過去最悪の50.7%、自民党の幹事長が日本が武力攻撃を受けた際の自衛隊の行動などを規定する有事法制について3月半ばの法案提出をめざす考えを明らかにした、自民党は憲法調査会で「憲法改正国民投票法案」を次期通常国会への提出をめざすことを確認した、などの記事が報道されています。
このような動きをみると、今後日本はどうなるのだろうという不安にかられます。いずれにしても、私たちは人間が大切にされる世の中にする為にたたかい続けるしかありません。
「たたかって元気、要求してこそ組合」を合言葉に、要求実現と組織拡大・強化のとりくみに力を注ぎたいと思います。1年間、しなやかに、したたかに、ものごとを主体的にとらえ、一歩、一歩、確かな足跡を刻んでいきたいものです。